開業するならレジどうする?Airレジを調べてみた
先日、知り合いが飲食店を開業することになり「レジってどうしたらいい?」と相談を受けました。
昔ながらのガチャガチャ押すレジは今どき古いし、かといって本格的なPOSレジは高そう…と悩んでいたんですよね。
で、調べてみたら今は「タブレットPOSレジ」が主流らしい。中でも「Airレジ」は導入数No.1で、しかも完全無料という驚きのサービスでした。
Airレジとは?基本情報まとめ
- 提供:株式会社リクルート
- サービス開始:2013年
- 導入店舗数:488,000店舗以上(2025年時点)
- 初期費用:0円
- 月額費用:0円
- 対応端末:iPad / iPhone(Android非対応)
- 利用業種:飲食店、小売店、美容室、クリニックなど
Airレジは、リクルートが提供するクラウド型POSレジアプリです。
iPadやiPhoneにアプリをインストールするだけで、本格的なPOSレジとして使えます。従来の据え置き型レジと違って、大掛かりな機器は不要。タブレット1台あれば始められるのが最大の特徴です。
POSレジって何?
そもそもPOSレジとは「Point of Sales(販売時点情報管理)」の略。
単にお金を計算するだけじゃなく、「いつ・何が・いくらで・何個売れたか」を記録・分析できるレジのことです。
- 売上データの自動集計(日別・月別・商品別など)
- 在庫管理(何が売れて何が残ってるか)
- 顧客管理(誰がいつ何を買ったか)
- 会計ソフトとの連携(確定申告が楽に)
- 売上分析(売れ筋商品、ピーク時間など)
昔は数百万円するような高価なシステムでしたが、クラウド化・タブレット化で個人店でも手が届く価格になったわけです。
Airレジの料金体系
Airレジの最大の特徴は「完全無料」という点。
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 初期費用 | 0円 |
| 月額利用料 | 0円 |
| サポート利用 | 0円 |
| 機能制限 | なし(全機能無料) |
他社のPOSレジは「無料プラン」があっても機能制限があったり、上位プランに誘導されたりすることが多いです。でもAirレジはそもそも有料プランが存在しない。全機能が無料で使えます。
じゃあ何にお金がかかるの?
アプリ自体は無料ですが、以下の周辺機器は別途購入が必要です。
| 機器 | 必要度 | 価格目安 |
|---|---|---|
| iPad | 必須 | 約5〜10万円 |
| レシートプリンター | ほぼ必須 | 約3〜5万円 |
| キャッシュドロア(お金を入れる引き出し) | 現金扱うなら必須 | 約1〜2万円 |
| バーコードリーダー | 小売店なら必要 | 約1〜3万円 |
| Airペイ決済端末 | キャッシュレス対応なら必要 | 0円(キャンペーン時) |
Airレジの主な機能
無料なのに機能は充実しています。主な機能を紹介します。
①レジ会計機能
- 商品をタップするだけの簡単会計
- 商品のカテゴリ分け登録
- 割引・値引き対応
- 軽減税率対応(8%と10%の混在OK)
- インボイス対応レシート発行
②売上管理・分析機能
- 日別・月別・年別の売上確認
- 商品別の売上ランキング
- 時間帯別の売上分析
- グラフでの可視化
- CSV出力(Excelで加工可能)
③顧客管理機能
- 顧客情報の登録・管理
- 購入履歴の記録
- 顧客別の売上確認
④在庫管理機能
- 在庫数の登録・管理
- 在庫アラート設定
- 棚卸し機能
⑤外部サービス連携
- 会計ソフト連携(freee、マネーフォワード、弥生など)
- Airペイ(キャッシュレス決済)
- Airリザーブ(予約管理)
- Airシフト(勤怠管理)
- Airメイト(経営分析)
Airレジのメリット
①完全無料で機能制限なし
初期費用も月額費用もゼロ。有料プランへの誘導もなし。これだけの機能が無料で使えるのは正直すごい。
②操作がシンプルで覚えやすい
直感的なUIで、アルバイトスタッフでもすぐ使える。「干物屋をAirレジにしただけで文明が開花した」という口コミが印象的。
③導入が簡単
アプリをダウンロードしてアカウント登録するだけ。面倒な審査や契約書は不要。最短で当日から使い始められる。
④Airペイとの連携が便利
同じリクルートの決済サービス「Airペイ」と連携すれば、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済に対応。キャンペーン時は決済端末も無料で貰える。
⑤サポートが無料
メール・チャットでのサポートが無料。ビックカメラの専用カウンターでも相談可能。
⑥会計ソフトと連携できる
freee、マネーフォワード、弥生などの会計ソフトと連携可能。確定申告の手間が大幅に減る。
Airレジのデメリット
①Android非対応
iPadまたはiPhoneのみ対応。Androidタブレットでは使えない。すでにAndroidを持っている人は新たにiPadを買う必要あり。
②電話サポートがない
サポートはメールとチャットのみ。「今すぐ電話で聞きたい!」という緊急時には不便。
③機能の拡張性は低め
無料で基本機能は充実しているが、高度なカスタマイズや複雑な在庫管理には向かない。スマレジなど上位サービスに比べると拡張性は劣る。
④IT導入補助金の対象外
アプリ自体が無料なので、IT導入補助金の対象にならない。周辺機器(iPad等)も補助対象外。
⑤オフラインでは使えない機能がある
クラウド型なので、ネット接続が必須。Wi-Fiが不安定な環境では要注意。
⑥決済サービスの選択肢が限られる
キャッシュレス決済はAirペイかSquareのみ連携可能。楽天ペイやSTORES決済などは連携できない。
Airペイとは?セットで知っておきたい決済サービス
Airレジを導入するなら、Airペイも一緒に検討すべきです。
- 提供:株式会社リクルート
- 初期費用:0円(キャンペーン時、カードリーダー無料)
- 月額費用:0円
- 決済手数料:3.24%〜
- 振込手数料:0円
- 入金サイクル:月3回 or 月6回
Airペイで使える決済方法
| 決済種類 | 対応ブランド |
|---|---|
| クレジットカード | Visa, Mastercard, JCB, American Express, Diners Club, Discover, UnionPay |
| 電子マネー | iD, QUICPay, 交通系IC(Suica等) |
| QRコード決済 | PayPay, d払い, 楽天ペイ, au PAY, LINE Pay, Alipay, WeChat Payなど |
- 登録情報の入力が一回で済む
- 連携設定が簡単(ワンタップ)
- 売上データが自動で連携される
- トラブル時も同じサポート窓口で対応
- キャンペーンで決済端末が無料になることも
【比較】Airレジ vs スマレジ vs Square
タブレットPOSレジの主要3サービスを比較してみました。
| 項目 | Airレジ | スマレジ | Square |
|---|---|---|---|
| 月額料金 | 0円 | 0円〜(有料プランあり) | 0円〜(有料プランあり) |
| 有料プラン | なし | 5,500円/月〜 | 6,000円/月〜 |
| 対応端末 | iOS(iPad/iPhone)のみ | iOS(iPad/iPhone)のみ | iOS / Android両対応 |
| 機能の拡張性 | △(基本機能のみ) | ◎(高機能・拡張性高い) | ○(ネットショップ連携強い) |
| 連携サービス数 | 約10種類 | 約68種類 | 約20種類 |
| IT導入補助金 | × | ○ | × |
| 電話サポート | × | ○(有料プラン) | ○ |
| 向いてる店舗 | 小規模・個人店 | 中〜大規模・多店舗 | ネット販売併用 |
選び方の目安
Airレジがおすすめ
- 1店舗の小規模経営
- とにかくコストを抑えたい
- シンプルな機能で十分
- キャッシュレス決済はAirペイでOK
スマレジがおすすめ
- 多店舗展開を予定している
- 高度な在庫管理・分析が必要
- IT導入補助金を使いたい
- 電話サポートが欲しい
Squareがおすすめ
- ネットショップと実店舗を連携したい
- Android端末を使いたい
- 入金サイクルを早くしたい(最短翌営業日)
- 海外展開も視野に入れている
Airレジの導入手順
Airレジの導入は驚くほど簡単です。
STEP1:AirIDを作成する
Airレジの公式サイトからアカウント(AirID)を作成。メールアドレスと基本情報を入力するだけ。
STEP2:アプリをダウンロード
App StoreからAirレジアプリをダウンロードしてインストール。
STEP3:商品を登録する
販売する商品・サービスの名前と価格を登録。カテゴリ分けしておくと会計時に探しやすい。
STEP4:周辺機器を接続する
必要に応じてレシートプリンターやキャッシュドロアを接続。Bluetooth接続なので配線もスッキリ。
Airレジの口コミ・評判
実際のユーザーの声を集めてみました。
良い口コミ
- 「これだけの機能を無料で使えるのはすごい」
- 「iPadで直感的に操作できて、機械が苦手な母でも使えた」
- 「干物屋をAirレジにしただけで文明が開花したレベルで変わった」
- 「売上分析が自動でできて、何が売れてるか一目瞭然」
- 「会計ソフトとの連携で、確定申告が楽になった」
- 「電子レシートめちゃくちゃ便利。全部これでいい」
悪い口コミ
- 「Bluetoothが頻繁に切れるのが気になる」
- 「電話サポートがないので、急ぎの時に困る」
- 「Androidで使えないのが残念」
- 「サービスの種類が多すぎて、最初は何が何だかわからなかった」
Airレジが向いている店舗・向いていない店舗
Airレジが向いている店舗
- 個人経営の飲食店(カフェ、居酒屋、ラーメン屋など)
- 小規模な小売店(雑貨屋、アパレル、パン屋など)
- 美容室・理容室
- 整骨院・クリニック
- キッチンカー・移動販売
- イベント出店
- 新規開業で初期費用を抑えたい店舗
Airレジが向いていない店舗
- 多店舗展開している(または予定している)
- 複雑な在庫管理が必要(製造業など)
- 高度なカスタマイズが必要
- 電話サポートが必須
- IT導入補助金を活用したい
- Androidしか持っていない
まとめ:Airレジは「小規模店舗の最適解」
Airレジを調べた結論として、「小規模・個人店舗にとっては最強の選択肢」だと感じました。
料金:初期費用・月額費用ともに完全無料
機能:レジ会計、売上管理、在庫管理、顧客管理など基本機能は十分
導入:アプリをダウンロードするだけ。最短当日から利用可能
連携:Airペイと組み合わせればキャッシュレス対応も万全
注意点:Android非対応、電話サポートなし、拡張性は限定的
まずは無料で試してみるのが一番。アカウント作成だけなら費用はかからないので、実際に触ってみて「これで十分」と思えばそのまま導入。物足りなければスマレジやSquareを検討する、という流れがおすすめです。
周辺機器を買う前に、まずはiPadだけで操作感を確かめてみてください。
開業を考えている知り合いには「まずAirレジ試してみたら?無料だし」と伝えました。レジ選びで悩んでいる方の参考になれば幸いです。